息つぎ


雪の季節が嘘だったかの様にアスファルトがむき出しになっている道路。すこし削れたところを見つけると、(あぁ、ここにかつて除雪機が。)とかろうじて思う。住宅街の花壇にはチューリップがしゃんとしていて、本当に季節だけは巡っている。何の思い入れもない桜が咲いて、わたしは代わり映えのない生活がつづく。溶けかけのチョコレートのやわらかい咀嚼のような、つつがない日々を甘受していく。言い切りたくない、ほんとうは「。」で終わらせたくない。将来なんてあるの?

0コメント

  • 1000 / 1000