ひかり

冬はまだ踏み均されていない雪に陽のひかりが差すのが好い。2℃でも晴れていれば もう春みたいだ。カネコアヤノの「光の方へ」に、「言葉が反射する こころの底に」という歌詞があるけれど、完全に自分のなかで消化されるまでまだ時間がかかるのは、言葉の力では足りないものがあることを知っているからだろうか。夜は、暗いけれど自分の存在を肯定してくれるような気がする。一方、朝はその日射しだけでこれからも生きていけそうな気になる。踏み均されていない一日を、雪のように均す気分になるから。思いもよらずに雪に足を引かれる時もあるし、意外と浅い雪もあるだろう。そういう風にできている。上出来じゃないだろうか。

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